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倫理学全般

主観的欲求充足説とエピクロス主義について

この記事では、欲求充足説を客観的欲求充足説と主観的欲求充足説に分類して紹介し、後者がエピクロス主義の主張(死は悪ではない)を含意することを示そうと思う。そのうえで、主観的欲求充足説を取るエピクロス主義と、以前私が定義したエピクロス主義を比…

生の善さは主観的な経験だけで決まるものか

1.生の善さに関するmental state theoryとworld theory ある人が生きた人生が、当の本人にとってどれだけよかったか、これを生の善さと呼ぶことにする。私は最近、生の善さについての次の問題に興味を持っているので、考えたことを記しておく。 ・X:ある…

私の快楽主義について

1.1 快楽主義について 最近私は快楽主義に興味を持っている。快楽主義とはひとことで言えば快楽こそが幸福であるとする立場である。世の人に、快楽を求めない人はいない。しかし、彼らは快楽以外にもいろいろなものを重要視し、決して快楽が幸福の唯一の…

観照と実践について

よく生きること(その2) - 思考の断片 前回の記事では、善く生きることが観照的に生きることであることを述べたが、観照についての説明がごく限定的だったため、ここで数点を付け加える。 ・観照は普遍的なものに関する。 観照は主客の境界が除去された境…

よく生きること(その2)

よく生きること - 思考の断片 上の記事では、善く生きることは善く経験することであり、それは善く活動することに伴い実現されると述べた。善く活動することについては下の記事で述べたが、まず、これについてより詳しく述べたいと思う。 そもそも、善き生と…

よく生きること

世間の人が、(要領)よく生きるために「どのように」に関して思考するのに長けているが、その前提を問うことを怠ることでかえって人生を損なうことがある、ということについては既に述べた。 私はなぜ、そして何を「考える」か - Silentterroristの日記 彼…

否定について

我々は、よく否定という言葉を口にする。自己や現状の否定だとか、否定的(ネガティブ)だとかよく言われることがあるが、そもそも否定とはどういう意味なのだろうか。否定の原義は、ある命題が真でない、つまり偽であると主張することである。地球が平たい…

道徳について

今回の記事は何の要旨も持たない。ただ、道徳について考えをまとめるために、言葉に記すことにする。書きたいことを赴くがままに欠いたので、まとまりの無さは容赦いただきたい。 まず、道徳を定義するために次の問題を考える。利己的な態度と道徳的な態度を…

生の「意味」について

私は、先日のブログ: エピクロス主義者の願望はいかなる意味で生存に条件づけられているか。私の場合は。 - Silentterroristの日記 で下記の態度を表明した。 ①将来どんないいことが約束されていても、死んでも生きてもどちらでもいい。 同時に、大多数の人…

人は死を絶対的に望みうるが、生は相対的にしか望みえない。

悪は、質や程度によっては、無いほうがよいという相対的な忌避の対象であることを超えて、絶対に在ってはならないという否定の対象となる。そのような一線はなく、自分はどこまでも肯定的だと主張する者がいれば、是非、ありとあらゆる物理的、化学的、精神…

自由および善の消極性について

先日書いた記事: そもそも、善き生とは何か。また、必ずしもその継続を願うとは限らない、より直接的な理由 - Silentterroristの日記 では、善を自由に生きることを可能にする手段として定義した。 しかし、この定義は消極的に過ぎるのではないか。そもそも…

そもそも、善き生とは何か。また、必ずしもその継続を願うとは限らない、より直接的な理由

前回の記事では、善き生は生存してまで継続したいと願うものである、とする主張に対し反論を試みたものの、主張の一つの根拠を批判するのみであり、主張そのものを否定出来てはいない。エピクロス主義を擁護するならば、もっと直接的な反論が必要だろう。 そ…